アンカリング効果(Anchoring effect) 投資家の投資判断は偏り、そして間違えるのは何故か?

アンカリングと呼ばれる心理効果があります。この効果は、ある特定の情報を比較基準としてしまう事で、評価・判断に偏りが生じてしまう現象を指します。資産運用を行う際、この心理効果に惑わされないように注意しなければなりません。

当記事では、アンカリング効果の例について説明をし、アンカリング効果の防止法を紹介します。

アンカリング効果の例

「マハトマ・ガンジーが死んだ時は何歳だったか?」という質問をします。事前に「死んだのは9才より前か後か?」と聞いたグループと、事前に「死んだのは140才より前か後か?」と聞いたグループとでは、前者が平均50才、後者が平均67才となりました。大きな違いですね。

上記の実験結果は、最初の質問の値が、次の質問の値に影響を与えた例になります。このように、参照点(例の場合9才もしくは140才)が設定される事で、評価・判断へ影響する心理効果を、アンカリングと呼びます。

アンカリングの名前の由来は、参照点を錨(アンカー)に見立てた所から来ています。

資産運用におけるアンカリング効果

下記のように、資産運用の世界でも、アンカリングの影響かと思えるような事が多く挙げられます。気をつけていきたいですね。

本当は安くない信託報酬

信託報酬1%のアクティブ・ファンドを見た後で、信託報酬0.4%のインデックス・ファンドを見てみると、低コストな金融商品に見えてしまいます。ですが(ある程度銘柄分散できる資金があれば)適当に選んだ個別銘柄を長期保有した方が、断然低コストで運用が出来てしまいます。

直近の高値・安値は印象に残りやすいが・・・

直近の高値・安値は、金融商品の売買でよく意識されます。取引価格が最高値より安いと安く見えますが、実際は依然として高値圏かも知れません。逆に取引価格が底値より高いと高く見えますが、実際はまだまだ安値圏かも知れません。直近高値・安値に振り回されず、正しい価値を見積もりたいものです。

アンカリング効果を防ぐには?

アンカリングはヒューリスティックの一種の効果であり、至る所に存在します。このため、完全に防ぐのは難しいとされています。ですが、このアンカー状態を脱するため、努力をする事ができます。

情報を集め、比較する事は、アンカリングを防ぐのに有効です。もしも家電量販店でアンカー状態になり、高い商品が安く見えているのであれば、他のお店に行き、情報を集めます。そうすれば新しい価格の基準を取得する事ができるので、より適切な価値比較ができるようになってきます。

引用・参照

この記事は、下記の記事の内容を抄訳・参照しています。

Anchoring Effect: How The Mind is Biased by First Impressions

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