マイクロソフト(msft.us) FY18 Q1の急伸サービス

2017年10月26日に、米国のマイクロソフト(msft.us)が2018年6月期のQ1を発表しました。売上高245億ドル(12%増)、営業利益77億ドル(15%増)等、事業規模の拡大が目を引きます。中でも特に、「Service and other」と呼ばれるカテゴリの売上の急拡大が目立ちますが、マイクロソフトはどのようなサービスを拡大させているのでしょうか。調べてみました。

売上増加率

下表はマイクロソフトのQ1で公開された、製品・サービス別の売上増加率です。為替変動の影響を除いた(Constant Currency Reconciliationの)値です。どれも伸びていますが、いくつかの特に目立つ急伸サービスがあります。

マイクロソフトの急伸サービス

マイクロソフトの急伸サービスを以下にまとめます。

Office 365 commercial

商用のOffice 365の売上は42%の伸びでした。

Office 365はWordやExcelといったOfficeアプリケーション、またはメール・ファイルの保存と共有が利用できるクラウドサービスです。オンラインストレージを中心としたサービスで、企業にとってはローカルPCにデータを保存せずに済むという安全上のメリットがあります。

Dynamics 365

Dynamics 365は業務サポートを行うビジネス・アプリケーションで、クラウドサービスの1つです。このサービスの売上は69%の伸びでした。

デジタル トランスフォーメーションを加速するには、新しい種類のビジネス アプリケーションが必要です。CRM と ERP の間の分断を解消し、データとインテリジェンスに基づいて新たなビジネス チャンスの獲得に寄与するアプリケーション、それが Microsoft Dynamics 365 です。

出典:Dynamics 365

Dynamics 365は要するにビジネスチャンスを広げるアプリケーションです。説明文には専門用語が出ていますが、CRMはCustomer Relationship Managementの略で「顧客関係管理」を意味します。ERPはEnterprise Resource Planningの略で「企業資源計画」を意味します。

Azure

Azureはアプリケーションの開発者向けのクラウドサービスです。このサービスの売上は90%の伸びでした。

Azure は開発者や IT プロフェッショナルがアプリケーションのビルド、デプロイ、管理に使用できる包括的なクラウド サービスのセットであり、Microsoft の世界規模のデータセンター ネットワークを介して利用できます。統合ツール、DevOps、およびマーケットプレースによって、シンプルなモバイル アプリからインターネット規模のソリューションまで、あらゆる機能を効率的に構築できます。

出典:Azure とは

所感

マイクロソフトはOSのWindowsを作成している会社というイメージがありますが、クラウドサービスの企業へと大きく変貌しています。更に、かつてのBtoC(Business to Consumer:企業から個人へサービスを提供)ではなく、安定・継続した売上を得やすいBtoB(Business-to-business:企業間取引)へと大きく舵を切った様子がうかがえます。

この変化は、多くの企業の脅威となり得ます。例えばIBMは、牙城を切り崩れる可能性があります。バフェットがIBMをぶん投げるもの分からなくはありません。日本のSler(System Integrator システム構築企業)も他人事ではなく、ショボい基幹システムを作っていたら顧客はマイクロソフトのサービスに乗り代えるかも知れません。

マイクロソフトの決算は、時代の変化を表す印象的なものになっています。

人工知能(AI)による株価分析でうまく儲けられない理由

人工知能(AI)による株価分析を行い、株式市場で大儲けをしようと野心的な試みをしましたが、いくつかの問題が発生し、結果として上手くいきませんでした。人工知能(AI)でうまく儲けられない理由をまとめておきます。

はじめに:試みた分析

私が試みた株価分析は、株価の過去データを人工知能(AI)に学習させて、翌日以降の株価水準を機械に予測させる方法です。流行りのディープラーニングとしてMLP(Multi Layer Perceptron)も試しましたが、結局素人でも使いやすく精度が高いランダムフォレストと呼ばれる機械学習のアルゴリズムを中心に分析を行いました。

儲けられない理由

株価データ数の制約の問題

私は機械学習では、多様なパラメータ(前日の高値、安値、終値、2日前・3日前の株価情報、出来高、移動平均線の水準・・・etc.)、を機械に与えてあげれば精度の良い株価予想を返してくれると考えていましたが、そうではありませんでした。

与えるパラメータを増やせば、モデルが複雑になり過剰適合(overfitting)を起こし、汎用性の高い株価予想ができなくなります。勿論分析対象となる株価データを増やせばこの問題は解決しますが、株価データは市場が開いているのが1年間で243日前後の関係で、過去の年の株価データを集めたとしてもそれほど多くの蓄積はありません。株価データは意外に少ないのです。このようにデータを増やせない以上、徒にパラメータは増やせません。

ただし、工夫すれば多くのパラメータを使った分析も可能な様子でした。例えばMLPを使えば余計な情報を捨てられますし、主成分分析(PCA)と呼ばれる手法でパラメータを回転させて使う手法もありました。

誤検出の問題

機械学習では、何もない所から誤って何かが検出されてしまう事があります。例えば乱数で生成したチャートを分析しても、あるはずの無い上昇または下落シグナルが出てしまう事があるのです。

勿論、手持ちのデータをモデル構築に用いる「訓練セット」と、モデルの評価に使う「テストセット」に分割し、未知のデータでモデルが機能するかどうかを検証しました。にもかかわらず、不幸にも訓練セットとテストセットの両方で有効となってしまったチャートパターンがあり、誤検出が発生しました。

株価の予測とリターンの違い

「株価を予測できるかどうか」と、「株で利益を得られるかどうか」が、(意外な事に)別問題である点も、機械学習で儲ける事を困難にします。

例えば、7割で株価を当てられるモデルがあったとします。何の情報も無ければ当たるのは5割ですので、7割は良く予想できています。ところが、このモデルで儲けられるかというとそうではありません。なぜなら買う時に上手くいく確率が70%で、売る時に上手くいく確率が70%なら、この売買で儲かる確率は49%でしかないからです。これでは丁半博打と変わりません。このように、株価をある程度高い精度で予測できたとしても、うまく儲けられない事があります。

機械学習で儲ける事はなかなか困難です。

TOWA(6315.jp)上方修正も期待に届かず暴落、はフェイントで暴騰(前日比+16.28%)

2017年11月8日のTOWA(6315.jp)株は暴騰し、前日比+16.28%の2,335円で引けました。通期予想の上方修正をしたものの、それが期待に届かず暴落し、結局買われて暴騰するという忙しい値動きになりました。

通期予想の上方修正

TOWAは暴騰の前々日である11月6日に、2Q決算の発表時に通期予想を微妙に上方へと修正しました。経常利益は以前発表の予想と比べて8.9%増としました。大幅な上方修正が相次ぐ機械銘柄としては控えめな修正でした。

株価推移(チャート)

上記業績予想は市場の期待に届かず、翌11月7日の株価は8.08%安の1,853円まで売り込まれました。このように業績の上方修正をしたものの株価が下落するパターンは、期待過剰になっている最近の機械銘柄では多くあります。ところがTOWAは後場に入り買い注文が増えて2,008円まで戻して引けました。そして翌日の11月8日は前日後場の勢いをそのままに暴騰、結局前日比+16.28%の2,335円となりました。

TOWA(株) Yahoo!ファイナンス 2017/11/08

運用報告書(2017年10月末日)

2017年10月31日時点の資産運用の状況を公開します。

運用概況

2017年10月は、日経平均株価が史上初の16連騰を記録する等、良好な相場環境が続きました。この追い風を受けて私の運用資産は前月比+4.05%となったものの、暴騰する株価指数に追随する事ができず、運用に課題を残す事になりました。

資産概況

時期 運用資産(千円) 基準価額(円) 前月比 口数(千口) 低リスク資産比率
2017年10月末 12,418 17,789 +4.05% 6,981 18.0%
2017年9月末 11,936 17,097 +3.02% 6,981 26.7%

相場環境

時期 日経平均株価 日経平均株価
月間騰落率
米ドル/円 米ドル/円
月間騰落率
S&P500 S&P500
月間騰落率
2017年10月末 22,011.61 +8.13% 113.62 +1.02% 2,575.26 +2.22%
2017年9月末 20,356.28 +3.61% 112.47 +2.28% 2,519.36 +1.93%

売買銘柄

国内株のみ売買を行いました。日銀短観が良かった事から空売り銘柄を買い戻し、半導体・機械に関する銘柄を増やしました。

株式個別銘柄部門

市場 銘柄(コード) 売買区分 備考
東証1部 アルビス(7475.jp) 買埋 日銀短観において業種(小売)全般が好調なため買い戻し
東証1部 ライフコーポレーション(8194.jp) 買埋 損切
東証JQS フェローテックHD(6890.jp) 新規購入 日銀短観にて半導体業界の加速傾向が読み取れたために購入
東証1部 WDBホールディングス(2475.jp) 追加購入 テクニカル指標から
東証JQS ダイイチ(7643.jp) 部分売却 別銘柄の決算から地方都市の小売業に不安要素があると考えて規模縮小
東証1部 WDBホールディングス(2475.jp) 部分売却 テクニカル指標から
東証JQS システム情報(3677.jp) 部分売却 テクニカル指標から
東証1部 エフオン(9514.jp) 追加購入 テクニカル指標から
東証1部 TOWA(6315.jp) 追加購入 テクニカル指標から
東証1部 エフオン(9514.jp) 追加購入 テクニカル指標から
東証1部 古河電工(5801.jp) 新規購入 世界的な情報通信の増加に伴う利益伸長の予想から。
東証1部 S Foods(2292.jp) 新規購入 2Qのキャッシュフロー悪く、株価下落の懸念から
東証1部 古河電工(5801.jp) 新規購入 私の運用規模の割に、単元株のポジションが大き過ぎたため売却
東証ETF iシェアーズ TOPIX ETF 新規購入 上昇傾向にある大型株のリターンに追随する事を目的に購入
東証JQS サンエー化研(4234.jp) 新規購入 化学銘柄に買いが集まる地合いの中、進捗良好な銘柄として新規組み入れ
東証1部 タカキタ(6325.jp) 新規購入 2Q上方着地。また、成長性が高く、機械業種の追い風もあるために購入
東証JQS ヒーハイスト精工(6433.jp) 新規購入 上方修正のプレスリリースを受けて購入

投資信託部門

2017年10月は、投資信託の売買を行いませんでした。

管理部門

システムの更新・アップデート

参照先WebサイトのURLが変更された事により、国内IR上方自動取得システムの稼働が一時的に停止しました。現在はシステムに修正を加えた事で復旧しています。

タツタ電線(5809.jp)業績上方修正&増配も株価は渋い

タツタ電線(5809.jp)は2017年10月25日に、平成30年3月期第2四半期決算短信を発表すると同時に、通期業績の上方修正と増配を発表しました。いずれも良いニュースでしたが、投資家は更に良い値を期待していたため、翌日から株価は、売りに押されて下落を始めました。

通期業績予想

業績の上方修正

出典:業績予想および配当予想の修正に関するお知らせ 1ページ目 タツタ電線 2017年10月25日

経常利益は前回発表時から11.4%増の4,800百万円の予想に上方修正しました。

増配

出典:業績予想および配当予想の修正に関するお知らせ 2ページ目 タツタ電線 2017年10月25日

期末配当予想を1円増の8円00銭に修正し、増配としました。

株価

上方修正も増配も本来は良いニュースですが、株価は下落傾向となりました。

下図はYahoo!ファイナンスから取得したタツタ電線のチャートです。2Q決算発表前の10月25日(水)までは期待感から買われていましたが、翌26日(木)からは下落基調となりました。10月25日(水)に822円で引けたタツタ電線の株価は、10月26日(木)は813円(前日比-1.09%)、10月27日(金)は802円(前日比-1.35%)と続落をしました。

画像出典:タツタ電線(株) Yahoo!ファイナンス 2017年10月27日