Wash saleとは、どのような節税売買か?


Wash saleとは?

Wash saleは含み損を抱えた銘柄を売却し、直後に買い戻す売買です。損失(キャピタルロス)が確定しますので、他の売買利益(キャピタルゲイン等)と相殺させて節税する事を目論む事が出来ます。事実上のポジション変更もありません。

国によっては節税できない

ただし国によってはこの節税取引が認められていません。例えば米国ではwash sale規定が設定されており、節税売りの後30日以内に同じ銘柄を買い戻した場合に、この損失をキャピタルゲインから控除することができなくなってしまいます。

節税に対する納税者の弛まない努力(?) 専門家のためのアメリカ・タックス(米国税務)

類語:Wash trade

ちなみにWash trade(馴合売買)は、売主と買主が共謀して同時に同価格で注文を出し、売買が繁盛に行われていると他の投資家に誤解させる相場操縦的行為です。Wash saleとWash tradeは似ていますが、異なる売買です。

馴合売買(wash trade):相場操縦的行為として禁止されている馴合売買とは?


馴合売買とは?

馴合売買(wash trade)は、売主と買主が共謀して同時に同価格で注文を行う行為です。このような注文を出せば約定し、出来高が増えます。そのため馴合売買は売買が繁盛に行われていると他の投資家に誤解させる効果があります。出来高の増加によって投資家を誘引し、株価を吊り上げる事を目的として馴合売買は行われます。

馴合売買は相場操縦的行為であるため、禁止されています。

相場操縦的行為とは SBI証券

投資家が注意すべき事

疑われるような注文をしない(加害者にならない)こと

投資家は、相場操縦的行為と疑われるような注文をしてはいけません。

騙されない(被害者にならない)こと

疑われないようにすると同時に、他者の相場操縦的行為に簡単に騙されないように注意しなければなりません。

株を売るタイミング いつ売るか?なぜ売るか?


株を売るタイミングについて投稿します。

「買った理由が消えた時」が売り時です。ファンダメンタルズ分析を重視していても、テクニカル分析を重視していても変わりません。

売りは重要な投資活動

株を売る事は重要です。

投資の利益は、「支払い金額」と「受け取り金額」の2つの要素で決まります。そのため、株を売り換金するタイミングは、株を買うタイミングと同様に、投資利益に対して決定的な影響があります。

買った理由が消えた時に売る

株を売るタイミングは、買った理由が消えた時と言われています。

when-to-sell-stocks-assets_c_2015_06_sep_355215221321

ファンダメンタルズを理由に買った場合

ファンダメンタルズを根拠に、「業績の水準と比べて株価が割安だ」と考えて株を買ったのであれば、株が割安でなくなったら売却をします。

株価が割安でなくなる要因は2つあります。

株価が上がったら売る

目論見通りに株価が値上がりし、割安さが解消されたのであれば、それが売り時です。

株価はファンダメンタルズで説明できない程高くなる事がありますが、多くの場合それは将来イナゴタワー(※1)を形成すると考えられます。一般的に、株価が割高だと考えられる時に売り抜ける事が推奨されます。

一方業績が予想以上に上方修正され、株価は上がったが依然として割安だと考えられるのであれば、目標株価を上げ、保有を続けても良いでしょう。

※1 イナゴタワー:タワーのような形状の株価チャートをイナゴタワーと呼びます。短期筋により大きく買われ暴騰し、その後に暴落する事で、イナゴタワーは形成されます。

下方修正で売る

株価はそのままだとしても、ファンダメンタルズが悪い方向に動いた時も、割安さが解消されます。例えば1株利益が下がればPERは上がります。

この時、買った理由が無くなるため損切りをすべきです。

業績の予想外の下方修正は、分析が間違っていた事を意味します。間違いが明らかになったタイミングで、投資プランに修正をかける事は大切な取り組みです。

テクニカル分析で買った場合

テクニカル分析で株を買ったのであれば、値動きに合わせて売却をします。

チャートが崩れたら売り

チャートを根拠に、上がると考えて株を買ったのであれば、チャートが崩れたら売却をします。

リバランス売り

ポートフォリオの資産配分を決め、メンテナンスをしているのであれば、「定期的」または「乖離が大きくなったタイミング」でリバランス売買を行います。

資産配分そのものを変更する際も、リバランス売買を行います。

なお、売却する際はリスク・リターンの変化やポートフォリオの他の資産との相関も考えておきます。

その他の売りのタイミング

他にもっと良い株がある

他に良い株が見つかった時は、保有株の売り時です。

今保有する金融商品が悪いものではないとしても、他にもっと良い金融商品があれば乗り換えて多くの利益を追求すべきです。

節税のため

節税効果がある場合は、保有株の売り時です。

含み損を持つ銘柄を売り、損益通算が出来る場合などは、損切りが投資家の総合的なパフォーマンスの改善に繋がります。

イベント要因

買収される時

保有株が買収される時は売り時です。

買収では巨大な買い手が現れます。そのため株価は多くの場合値上がりします。そのタイミングで売ってしまうのが良いと考えられます。

倒産した時

近い将来に株券が価値を失うと判明する事があります。その時が売り時です。

勿論、倒産時は売りが殺到し安値での損切りになりますが、それでも買い手がいるのであれば現金を回収します。

売却時に考慮すべき事

売却時に注意すべき事柄をまとめます。

売るか売らないか、迷ったら売る

迷ったら売るべき、だと考えます。

リスク資産のリターンは、リスクと比べて随分と小さな値になっています。専門家の中でも最適なアセット・アロケーションがバラバラで、共通の見解が存在しないのもこのためです。

そして平均リターンがリスクと比べて小さい事は、「値上がりした資産は売っておくのが良い」と示唆しています。

投資心理を考慮する

含み益の資産は売りやすく、含み損の資産は売りにくいです。

含み損の資産の損切りは、自身の投資判断の間違いを認める事になり、投資家にとって抵抗がある事が多いです。売る理由があれば、利益がある内に売りたいものです。

ただし、売る根拠は明確にしておく必要があります。投資家には「上昇銘柄を細かく利確」をし、「下落銘柄はまとめて損切り」をしてしまいやすくなる心理効果が働きます。この心理効果は、気質効果(disposition effect)と呼ばれています。

細かい利確は、利益を得る喜びを何度も味わえます。損切りをまとめれば、損失を出してしまった苦しみを味わう時間が減ります。ただし相場にはある程度のトレンドがあるため、気質効果のみに従った論理的根拠のない取引は、累積していけば損失に結びつきやすくなります。その点には注意が必要です。

売買手数料

売買の際には、証券会社へ売買手数料を支払う必要が出ます。手数料は積み重なれば多額となり、投資成績に悪影響します。売却益課税があれば、税金の支払いも必要になります。

売買を行う際に、手数料に注意すべきです。

ただし、手数料を気にしすぎて機会損失に繋がるのは避けなければなりません。実は税金も、最終的に多く支払った投資家の方が、投資家として成功しています。多く儲けているからです。

まとめ

この記事では株を売るタイミングについて記述しました。

「買った理由が消えた時」が売り時です。ファンダメンタルズ分析を重視していても、テクニカル分析を重視していても変わりません。

その他、「他にもっと良い株がある」「節税のため」「イベント要因」も売り時となります。

なお、売却時は心理効果や手数料等を考慮する事が望ましいです。

債券洗い(Bond Washing) 外国債投資における節税テクニック


債券洗い(Bond Washing)は、外国債投資における節税テクニックの1つです。債券の利金が支払われる前に売り、支払われたら買い戻す事で配当課税を回避します。

The act or practice of selling a bond before a coupon is paid and buying it back immediately after the payment. After a coupon is paid, the price of the bond usually decreases by the amount of the coupon. Bond washing, then, is a way to produce a capital gain without having to pay tax on it.

Bond Washing(financial-dictionary)より

nagareru_wakimizu_pakutaso20110908tp_v

利金が支払われる前に債券を売り、支払われたら直ちに買い戻します。通常ですと、利金が支払われたら、債券の価格は利金の分だけ下落します。債券洗いはキャピタルゲイン(値上がり益)を非課税で生み出します。

米国を始め多くの国では、配当課税はありますが売却益は非課税です。そのため、配当金の代わりに売却益を得る事は、節税になります。

日本では税制が異なり売却益にも課税させるため、利用できない節税テクニックです。とはいえ日本でも最近では海外資産への投資の売買手数料が低くなり、またNISA等の非課税制度が利用できるようになっており、この技を使う機会が増えてくることでしょう。