投資家が読むべき7冊の投資教本

私が今までに読んだ投資教本の中で、お薦めできる7冊を紹介します。


ウォール街のランダム・ウォーカー

1冊目はウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理です。

資産運用について包括的に学べる1冊です。大昔からある古典的投資教本とも言えます。ウォール街のランダム・ウォーカーは改訂を続け、出版され続けています。2016年12月現在の最新版は第11版ですが、私が読んだのは第9版でした。

最新版を読むのも良いです。ですが敢えて古い版を読む事で「時代が進んでも変わらず有効な投資手法」が見えてくるかも知れません。

 

金融工学入門

2冊目は金融工学入門です。

投資理論を扱うガチガチの書籍です。新書で買うと高額ですし、ページ数が多く読むのに時間がかかります。ですが、下手な投資教本を数冊読むのと比べれば得るものが多く、コスパも優れていると考えられます。なお、第2版が出ていますが、私は持っていません。

 

株の雑誌ZAiが作った「株」入門

3冊目は、めちゃくちゃ売れてる株の雑誌ZAiが作った「株」入門 改訂第2版です。

雑誌っぽくチャラい感じがしますが、内容はちゃんとした投資教本です。

株の雑誌ZAiが作った「株」入門 上級編

ZAiの「株」入門には普通のものと上級編との2種類があります。両方読むべきです。

マーケットの魔術師 エッセンシャル版

5冊目はマーケットの魔術師 エッセンシャル版–投資で勝つ23の教えです。

読みやすく書かれていますが、投資哲学の重要な部分を知る事ができます。特に、上記の金融工学入門を読んだ後に読むと味が出る1冊です。

株価・為替が読めるチャート分析

6冊目は株価・為替が読めるチャート分析―決定版 (日経ビジネス人文庫 ブルー は 10-1)です。

チャートについての考え方を含め、掲載されています。チャートの読み方を知るために良い本です。

カオスで挑む金融市場

7冊目は、カオスで挑む金融市場―ないようで必ずある規則性を探る (ブルーバックス)です。

カオスというテーマを軸に、金融市場と経済についての分析を中心に記述された書籍です。1996年に第1刷が出された古い本ですが、だからこそ不滅の真理に近づけます。

「ウォール街のランダム・ウォーカー」について

ウォール街のランダム・ウォーカーは有名な古典的投資教本です。

どんな本か?

ウォール街のランダム・ウォーカーは米国の古典的な投資教本で、資産運用の入門書です。経済学者であるバートン・マルキールが書いており、資産運用に関する議論を包括的に学べます。

書籍はバブルの歴史に始まり、例えばファンダメンタルズ分析・テクニカル分析(チャート分析)等の様々な運用手法を幅広く紹介しています。また、ドル・コスト平均法による積み立てや、アセット・アロケーションの構築やリバランスといった、個人投資家と相性の良い手法が多く扱われています。

更にリスク・リターンといった、運用動向の把握や設定に必須である、パラメーターについての記述もあります。

すなわち資産運用についての、多くの歴史・知見・経済論文を踏まえて書かれた、大変高密度な投資入門書と言えます。

結論は「インデックス・ファンドを買いましょう」

この書籍では、広く知られている投資手法を片っ端から否定します。そして時価総額加重平均型のインデックスファンドを買って売買を抑え、なるべくじっとしている事が個人投資家にとって最良だと主張します。

読者は他の投資手法の否定の過程で、多くの投資手法を知る事ができます。投資とはポートフォリオの評価・比較・選択ですが、他の手法を比較した上で否定する姿勢そのものも、個人投資家にとっては学びのポイントです。

なお、この書籍は全体的に主張が過激で、多くの議論の火種にもなっています。

洗脳される人はされた方が良い

上記の通り、書籍の著者は個人投資家のアクティブ運用に否定的な立場です。

これを鵜呑みにして、インデックス投資が最良だと考えてしまうような人には、アクティブ投資は向いていません。インデックス投資が最良です。インデックス投資が最良だと洗脳されるのは、他のもっとダメな手法(高コスト低リターンな毎月分配型投資信託への投資等)が良いと洗脳されるより随分マシです。

ウォール街のランダム・ウォーカーは、このように各投資家がアクティブ投資に向く気質かどうかの、試金石的な書籍でもあると考えています。

実は問題点も多い

この書籍の最新版は2016年発行ですが、骨子は20世紀の米国が舞台です。21世紀の今後の日本の投資家には成立しない部分や、読み替えが必要な部分は多くあります。

ちなみに市場が効率的では無い事は、現在では広く知られています。市場平均は頭の良い人だけにより形成されるわけではありません。他の多くの愚か者とともに形成されるから「平均」なのです。

リンク・参照

「マーケットの魔術師(エッセンシャル版)」を読みました

書籍「マーケットの魔術師 エッセンシャル版」を読みました。概要と感想を投稿します。

概要

マーケットで大成功したトレーダーの人々へのインタビューをまとめた書籍です。成功者の考え方や、取り組み姿勢を知る事ができます。内容はやや抽象的で、トレーディングの手法についての書籍よりも、「偉人伝」に近いです。

コンテンツは大きく23項目に分かれています。

読みやすい

非常に分かりやすく書かれています。難しい事・難しい数式は出てきません。

ただし、簡単に読みやすく書かれているとはいえ、その背景にはしっかりした理論がある事が窺えます。(例えば対数正規分布の事・ケリー基準の事・行動ファイナンスの事等、これらの単語こそ出てきませんが、その結論だけは載っています。)

なお、23項目に分割されたコンテンツはほぼ独立な内容になっていますので、少しずつ無理なく読み進める事もできます。

資産運用以外でも役立つ

本書の内容は抽象的です。その分、資産運用以外でも役立ちます。

例えば58ページのマーティ・シュワルツの言葉「常に競争相手よりも十分に準備しておくのが私のスタンスだ。私はその準備を夜やる事にしている」がそうです。

このような姿勢・考え方は資産運用に限らず、ビジネスの参考としても役立ちますね。手元において、時々読み返したい一冊です。

リンク・参照

この記事は、下記のリンクの書籍を読んだ上で、作成・投稿しました。

「カオスで挑む金融市場」を読みました

書籍「カオスで挑む金融市場―ないようで必ずある規則性を探る (ブルーバックス)」を読みました。1996年に第1刷が出された古い本です。感想をいくつか書き留めておきます。

どのような本か?

カオスというテーマを軸に、金融市場と経済についての分析を中心に記述された書籍です。バタフライ効果・フラクタル次元など、かつて一世を風靡した単語が所々に散りばめられています。

先物・オプションについての考え方も書かれています。著者が東京大学経済学部卒のためか、文章の論理構造がガチガチしていて、読みごたえがあります。

内容とともに、著者の広範囲な知見が興味深い

内容は金融市場と経済が中心ですが、物理学や数学の話題(エントロピー等の熱力学や力学 非線形科学等)も豊富にあります。キーワードを拾い、検索してみるのも面白そうです。

同時に、この著者のように、私も多彩な記事を書けるように、努力したいと思いました。

第1刷が1996年にも関わらず、新鮮に感じる

この本は1996年に出されました。リーマン・ショック2008年)が起こるより随分前の事になりますが、株価暴落について等、まるでリーマン・ショックを指しているかのような記述も少なからずありました。

現代ポートフォリオ理論についての言及があります。先物・オプションの是非についての話題もあります。「この話題は昔からあったのか」という新鮮な驚きを味わった箇所が多くありました。

この本を新しく感じるという事は、経済学や投資理論が進歩していないか、投資家が歴史からほとんど何も学んではいないか、勉強不足なのか分かりませんが、いずれにしても20年前の価値観に触れるという事は、現在の投資家の価値観に対して時間軸の厚みをもたらします。

この観点で、古い本だが読んで良かったと思いました。

リンク・参照

この記事は、下記のリンクの書籍を読んだ上で作成・投稿しました。