リーマン・ショック時の「業種別」株価ランキング 本当のディフェンシブ銘柄とは?

リーマン・ショック時の株価のランキングを「業種別」に作成しました。当時の値動きの特徴や、ディフェンシブ銘柄の実態について投稿します。

リーマン・ショックとは?

リーマン・ショックは、2008年に発生した世界的な金融危機です。

2008年9月15日に、アメリカ合衆国の投資銀行であるリーマン・ブラザーズが破綻しました。同社の社債や投資信託の価値毀損は金融危機を招き、世界各国の株安・債券安が進行しました。

リーマン・ショック(2008年)前後の日経平均株価チャート なぜ暴落したか?どう暴落したか?

リーマン・ショック時の業種別の株価推移

集計方法

ランキングは、リーマン・ブラザーズが破綻する前の営業日である2008年9月12日終値を基準(100%)とした業種別の株価です。

日経平均株価が最安値6,994.9円をつけた2008年10月28日および、終値で7,054.98円をつけた2009年3月10日に、リーマン・ブラザーズ破綻前との比較でどの程度の株価になったのかをまとめました。

元データは株価データサイト(k-db.com)から取得しました。

集計結果

下表は集計結果です。2009年3月10日までの下落率が小さい順に並べています。

所見

ランキング上位業種

1位空運業はほどんど下落しませんでした。リーマン・ショックでは景気の悪化から原油が供給過多になり価格が下落しました。その結果燃料費が安くなり、空運業の業績を下支えしました。ちなみに日本航空(JAL)が破綻したのはその後で、2010年の話になります。

2位電気・ガス業も下落が限られています。景気が悪化しても電気やガスは使いますので、電気・ガス業の業績は安定していました。このように、電気・ガス業はディフェンシブ銘柄の代表でした。ただし2011年福島原子力発電所の事故による放射能汚染処理や、電力自由化制度による市場競争の激化により、現在では必ずしも安定が保証された業種ではなくなりつつあります。

5位には情報・通信業が来ます。確かにIT関係の銘柄は景気敏感株ですが、一方で通信インフラ株はディフェンシブ銘柄と言えます。携帯電話の料金や、インターネット接続サービスは景気の良し悪しにかかわらず、一種の生活必需品として支払うものです。

意外にディフェンシブでない業種

12位にパルプ・紙が来ています。ティッシュもトイレットペーパーも、景気に関係なく使う物ですので、一見するとディフェンシブ銘柄に見えますが、それほどでもありません。景気悪化でDM(ダイレクトメッセージ)用の紙や業務用の段ボールの需要が減り、業績を悪化させました。

13位に医薬品が来ています。薬は景気に関係なく必要とされるため、海外の投資教本では薬はディフェンシブ銘柄の代表の1つとされます。ところが日本では、そうでもありません。金融危機では有事の円買いが発生し、海外で売り上げた薬の収益が円高により減少します。そのため医薬品は、結果的に景気にそこそこ景気に連動する株となります。

14位小売業や、17位食料品なども、安定していそうですが意外に下落しています。確かに景気悪化でも食べ物は必要ですが、安い食べ物に代替し食べるようになるために、食料品株やスーパーマーケット内需株の売り上げは下がります。

これら一見ディフェンシブ銘柄は、株価が大きく下落した際は、実力以上に連れ安でも下げやすいという特徴があります。下落相場で売る銘柄が無くなれば、それまでにあまり下がっていなかったセクターの株に売りが波及するものです。

誰がどう見ても景気敏感な業種

ランキング下位は、意外でも何でもない、誰がどう見ても景気敏感な業種です。

26位の銀行業や、31位の不動産は、景気敏感銘柄の代表と言えます。

30位の海運業は、景気悪化で運ぶものが少なくなった他、当時船が供給過多で値崩れした事が業績悪化の一因でした。

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