ロボアドバイザーとは何か?利用時には何に留意すれば良いか?

ロボアドバイザーは、オンラインの資産運用助言サービスです。助言をするのは人間のフィナンシャルプランナーではなくソフトウェアのため、投資家は「低コスト」で助言を受けられます。ただし、自動運用・アドバイスによる投資成果は高が知れています。投資家は、ロボアドのアドバイスを話半分に聞かなければなりません。

ロボアドバイザーとは?

ロボアドバイザーは、オンラインの資産運用助言サービスです。ロボアドと略される事もあります。

ロボアドバイザーでは、事前に仕組まれたアルゴリズムをベースに、ソフトウェアが助言を行います。伝統的な人間のフィナンシャルプランナー(FP)による助言とは異なり、ソフトウェアが相手ですので、多くの場合低コストで投資家は助言を得る事が出来ます。ロボアドは特に、オンラインに慣れ親しんだ若い世代を惹きつけています。

ロボアドは、ポートフォリオの運用アドバイスを得意としています。一方であまりに個人的な内容、例えば税金や退職の事、土地の運用には多くは関与しません。

留意すべき点

ロボアドバイザーを利用する場合に、気に留めておくべき点をまとめます。

人はロボットを信じ過ぎる

人はロボットを過信する傾向があるようです。特に緊急時はロボットを信じすぎてしまう事が報告されています。

人間は緊急時にロボットを信じすぎる傾向がある?(スラド)

現実的には、暴落相場でロボットが大丈夫と言ったとしても、駄目な事が多いはずです。暴落は珍しい現象であるため、類似する過去データが少なく、ロボットは正しい分析も統計も持っていないからです。

ロボアドは投資家の利益を考えているわけではない

ロボアドは投資家の利益を考えているわけではない事も、投資家にとって重要なポイントです。

例えば証券会社が運用するロボアドが考えるのは、当然ですが証券会社の利益です。そのため、一般的なロボアドは、証券会社が多くのリターンを得られ、逆に投資家のリターンが少なくなる高コストな投資信託をポートフォリオに組み入れる事を勧めます。たとえ良心的なロボアドでもオープン型インデックスファンドを進めて、信託報酬を取ろうとします。

投資家は話半分にロボアドのアドバイスを聞かなければなりません。

ロボアドは新しい技術ではないし、信頼に値するものでもない

ロボアドバイザーは比較的新しい言葉ですが、アルゴリズムによる応答システムは決して新しい技術ではありません。例えばブラックマンデー(1987年)の時には既に、コンピューターによる自動処理が行われています。

そして多くの自動化技術による資産運用は、市場の肥やしになっていった歴史を忘れてはいけません。

実は最適なポートフォリオの形は、プロ・専門家の間でも意見が分かれるものです。統計学的に、株式はリターンの程度と比べリスク(値動き)の程度が大きいために、正しい分析は本質的に困難です。同様に、ロボアドによるポートフォリオのアドバイスも、同じインプットに対して、ロボアド毎に大きく異なるアウトプットをするでしょう。

ロボアドのアドバイスは信頼に値するものにはならないのです。

PFM(資産管理)サービス

PFMサービスは資産管理サービスを意味します。米国や欧州で先行しているサービスです。PFMはPersonal Finance Managementの略語です。

どのようなサービスがあるか?

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初期の資産管理サービス

初期のPFMサービスとしては、銀行口座やクレジットカードのログイン情報を入力し、資産管理のアドバイスを受けられるサービスなどがありました。サービスの内容については、下記のページが詳しいです。

アメリカの支出・資産管理(PFM)サービスまとめ(Finance Startups)

これらのサービスは、日本ではほとんど馴染みがありません。日本人は迂闊に銀行口座のログイン情報を入力するのは抵抗がありますので、流行しなかったのは当然と言えます。

自動投資・貯蓄などのアクションを伴うサービス

日本でもサービスの実現可能性が高いにもかかわらず、米国・欧州から出遅れているようなPFMサービスもあります。

登録したクレジットカードで買物すると、例えば8.75 ドルであれば9ドルなど、自動で次の1ドルまで切り上げ端数の0.25ドルで自動的に投資信託を購入し、「知らない間にお金が貯まっている」という状況の実現を目指しています。

第4回 資産形成もサポートする個人金融資産管理(PFM)サービス(株式会社MRI三菱総合研究所)

例えば電気代が3,290円の時は、4,000円が引き落とされ、残りの710円がインデックス・ファンドに自動的に投資される銀行のサービスがあれば、是非とも利用したい所です。

日本の金融機関は企業努力をすべき

日本の大手銀行は、日本銀行マイナス金利政策によって利益が減る事に不満を垂れ流しています。ですが、そのようなヌルい事を言っている暇など本当にあるのでしょうか。

日本の金融機関も、世界のPFMサービスを見倣い、顧客サービスと企業利益向上のため、Fintechに関する改善・企業努力を進めるべきです。