仮想通貨バブルの形成・崩壊とリーマン・ショック級の金融危機の再来

ビットコインを筆頭とした仮想通貨に投資マネーが流れ込んでいますが、この仮想通貨バブルの形成と崩壊はリーマン・ショック級の金融危機を招きかねないと考えられます。

リーマン・ショックと金融危機

仮想通貨バブルとの比較のために、まずはリーマン・ショック時の金融危機の様子をまとめます。

リーマン・ショックでは、ITバブルの崩壊後の低金利を背景とし米国の住宅バブルが形成されるとともに、投資マネーが怪しげなサブプライム・ローン証券に流入しました。その後、政策金利の上昇と共に住宅バブルは崩壊し、サブプライム・ローン証券は不良債権となりました。このようにして多くの有価証券が価値を失った結果、リーマン・ブラザーズの破綻を含む金融危機を招きました。当時の住宅ローンの規模は10兆6千億ドル程度でした。

米国の世帯が負った 4人家族向けまでの住宅購入用ローンの総額は、2006年末には 9兆9千億ドルであり、2008年半ばでは 10兆6千億ドルだった

サブプライム住宅ローン危機 Wikipedia

仮想通貨バブル

現在リーマン・ショック後の低金利を背景として、怪しげな仮想通貨に投資マネーが流入しています。下記のcoinmarketcapによると、仮想通貨の時価総額は2018年1月6日現在で7,932億ドルに達しています。とは言え、2008年の住宅ローンの規模と比べれば、仮想通貨の規模はまだ10分の1未満です。

ただし仮想通貨の時価総額は驚異的な急騰を見せる事があります。例えばビットコインは2016年1月1日に50,950円で始まり、2017年1月1日に114,760円、2018年1月1日に1,575,400円で始まっており、2年で30倍となりました。※1 帰納的に今後時価総額が30倍に膨らんでも不自然ではありません。

※1 Zaif のチャートより取得

もしも仮想通貨の時価総額が、現在の30倍の規模にまで増加した後にバブルが崩壊すれば、影響額は2008年のサブプライム・ローンの時を上回ります。その時はリーマン・ショック級の金融危機が引き起こされる可能性があります。

リーマン・ショックの際は、サブプライム・ローン証券を持っていない投資家も株安で大きく資産を減らしました。同様に、仮想通貨バブルが崩壊した場合は、仮想通貨へ投資していない投資家も、株安によって大きく資産を減らす事になるでしょう。