介護・老人ホーム関連銘柄

介護・老人ホーム関連銘柄についてまとめます。

介護・老人ホーム関連銘柄

介護・老人ホームを事業としている代表的な銘柄を下記にリストアップします。

※デイサービスは、通所介護とも呼ばれ、高齢者がデイサービス事業所に通い、日帰りで、食事、入浴、その他の必要な日常生活上の支援や生活機能訓練などのサービス提供を受ける仕組みです。

銘柄(コード) 主要事業・備考
やまねメディカル(2144.jp) 総合ケアセンター・デイサービス・サービス付き高齢者向け住宅
ケア21(2373.jp) 在宅介護・施設介護・生活環境と医療
日本ケアサプライ(2393.jp) 福祉用具のレンタルと販売・介護事業所向けサポート
ケアサービス(2425.jp) 居宅介護支援・デイサービス・訪問介護・訪問入浴・クリーンサービス・福祉用具販売とレンタル・サービス付き高齢者向け住宅・エンゼルケア等を手広く。
シダー(2435.jp) 施設サービス・デイサービス・在宅サービス
ロングライフホールディング(4355.jp) 介護付き有料老人ホーム。リゾート・海外展開も。
ウチヤマホールディングス(6059.jp) 介護関連。その他、カラオケ事業や飲食事業も。
チャーム・ケア(6062.jp) 有料老人ホーム
ソラスト(6197.jp) 医療・介護・保育・教育
ユニマット リタイアメント・コミュニティ(9707.jp) 有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅

業界の特徴

高齢化社会で需要は多い

広く知られている通り、日本は高齢化が進みます。これは介護関連銘柄にとっては追い風です。特に、団塊の世代と呼ばれる1947年(昭和22年)~1949年(昭和24年)生まれの第一次ベビーブーム世代の人々が高齢となりつつありますので、介護事業の需要は増えると考えられます。

介護報酬の改訂に影響を受ける

介護サービスを提供した事業所に対して支払われる報酬が介護報酬です。この介護報酬の算出方法は厚生労働大臣によって取り決められています。そして、改訂がかかります。介護報酬が改定されれば、介護の事業所が受け取る報酬が変化しますので、事業所の収益が変化します。このように、介護関連銘柄は介護報酬の改訂に影響を受けます。

介護報酬 厚生労働省

競争は多い

介護関連ビジネスは、スタートする敷居が低めです。介護福祉士のような国家資格保有者でなくとも、高齢者に対して何らかのサービスを提供できるからです。参入障壁が低いため、競争が多くなれば収益性が悪化する可能性があります。

日本の人口分布 少子高齢化の程度と、経済・年金への影響

日本の人口分布を作成しました。

人口分布を確認すれば少子高齢化の進行が分かります。この少子高齢化は、労働者不足による経済悪化を招きます。

また、人口分布には団塊の世代・団塊ジュニアの2つの人口のピークがあります。そのため、少子高齢化が進む際に、年金や政策は複雑な動きをする見込みです。

人口分布

データの取得

元データは、総務省統計局の平成28年4月概算値を使っています。データをダウンロードし、加工して棒グラフにしました。

なお、日本の総人口は、1億2698万人(平成28年4月概算値)です。下記の人口分布のグラフは、この内訳を年齢別に示しています。

分布

JapanPopulationDistributionH280401sokuho
横軸は年齢です。縦軸は人口で、単位は万人です。

少子高齢化

少子高齢化の進行

人口分布を確認すれば少子高齢化の進行が、ひと目で分かります。

高齢化:65〜69歳は1013万人います。これは例えば30〜34歳の726万人と比べて、140%という大きな値になります。

少子化:0〜4歳は517万人です。同じく30〜34歳と比べれば71%です。0〜4歳の人口を65〜69歳の人口と比べれば、ほぼ半数です。

ピークが2つ(団塊の世代と団塊ジュニア)

少子高齢化は一方的に進むわけではなく、2段階に分かれて進行します。

人口分布には2つのピークがあります。右側(高齢側)のピークが「団塊の世代」と呼ばれ、第二次世界大戦の終戦後の第一次ベビーブームの世代です。一方で左側(若年側)のピークは「団塊ジュニア」と呼ばれる、第二次ベビーブーム世代です。

高齢化は、団塊の世代が高齢になる時期と、団塊ジュニアが高齢になる時期の、2段階で進行します。

少子高齢化の影響

経済への影響

労働者不足の問題

団塊の世代が退職した事により、労働者が不足しています。

労働者不足を示すデータも多く出るようになりました。日銀短観(業種別計数)2016年3月)では、14ページの雇用人員のページにて、不足を示す赤字によりページが真っ赤に染まっています。

また、「人手不足への対応に関する調査」集計結果(2015年8月 ※リンク切れ)の中小企業を対象とした調査では、50.2%の企業が「人員が不足している」と回答した一方で、人員過剰と回答した企業はわずか3.5%でした。

つまり昨今の新卒売り手市場は、経済の好転によるものではなく、需給(仕事の量に対して働き手が足りない)の結果と言えます。

今後も、少子化の影響により労働人口の比率が下がるため、ますます労働者の負担が増えそうです。技術革新により状況が変わらない限り、「仕事はあるけれども、労働者が足りないために生産できない」という事態が増えてきます。

人口ボーナス・人口オーナス

このように、人口分布は国の経済へ影響します。

人口が増え需要が増し、労働力が増え供給が満たされる時代は、人口の経済へのプラスの影響があります。これを人口ボーナスと呼びます。日本の高度経済成長期(1955年〜1973年)で株価が急伸した要因にも、人口ボーナスの影響があります。

高度経済成長期における株価急伸の様子については、国内株価指数の超長期100年チャートが詳しいです。記事内に、当時の日経平均株価の動向を含むグラフを投稿しています。

一方で、今後の日本のように、人口減が続く見込みである場合、人口ボーナス期と逆の事が起こります。つまり人口減の時代には、需要や労働力が減り、経済は停滞圧力がかかります。この状態を、人口オーナスと呼びます。

為替への影響

少子高齢化は、一般的には為替相場の円安要因です。

人口が減れば、消費が減り、モノやサービスの需要が減ります。同時に労働人口が減れば、供給も減ります。このように、少子高齢化で経済が停滞するため、通貨は魅力を失い、売られる事になります。

また、労働人口の減少は生産性の減少を通じて輸出を減らし、高齢者の増加は物資の必要から輸入を増やします。これは貿易赤字へ繋がり、そして貿易赤字は通貨安要因です。

いずれにしても、少子高齢化は円安を導く事が予想されます。

年金への影響

年金基金の動向

年金基金の年金支払いは、団塊の世代の退職によって増えます。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)では、団塊の世代への年金支払いが増える事によって、運用規模が一旦減ります。その後(団塊の世代が天寿を全うする頃)労働者の比率が増え、今度は運用規模が増えます。更にその後(団塊ジュニアが年金生活に入る頃)以降は、運用規模が減り続けます。

年金基金のための経済政策が取られるとすれば何が起こるか

年金基金の安全着陸のために政策が誘導されるとすれば、団塊の世代への年金支払いが終わる頃に「債券価格の高騰(マイナス金利)政策が終わる」と個人的に予想しています。

現在、年金基金は高くなった国債を売り、団塊の世代への年金支払いに充てています。ところが暫く後、団塊の世代への年金支払いが終わる頃には、年金基金の規模が増加に転じます。

年金基金が買い付けを行うそのタイミングでは、債券価格は安い方が良いです。そのためにGPIFは日銀と結託して債券価格を下げ始めるはずです。同じタイミングで円高へも誘導し、年金基金は外国資産も割安に蓄える事でしょう。

その後に、団塊ジュニアへの支払いの時期に再び円安へ誘導します。そして年金基金は外国資産を売却し、年金の支払いに宛てるはずです。

勿論、GPIFの運用規模は高々国家予算の1年分・日銀が買う国債の1年分と(オーダーが)同程度ですので、為替誘導や金利誘導の材料にするには小さ過ぎると言う事もできます。ですが、上記の経済誘導政策は経済の需給等と矛盾しないはずである事から、このようなストーリーになると予想します。