911アメリカ同時多発テロ事件前後の日経平均株価推移

2001年9月11日にアメリカ合衆国内で、航空機等を用いた4つのテロ事件が、同時多発的に発生しました。この事件は、「アメリカ同時多発テロ事件」や「9・11テロ」等と呼ばれます。

この事件後の日経平均株価チャートを作成しました。

テロはネガティブ・サプライズであるため、短期的には株価下落要因です。ただし、地震などの大規模自然災害や、世界的な金融危機とは異なり、影響が局所的です。そのため、長期的な株価への影響は軽微です。

テロ事件前後の日経平均株価チャート

チャート

下図は、2001年9月11日前後の日経平均株価チャートです。

5営業日前の2001年9月5日から、25営業日後の2001年10月19日までの範囲をプロットしました。

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左側の一番目立つ陰線が、2001年9月12日、テロ翌日のローソク足です。

データの取得

元データは、株価データ倉庫から取得しました。

テロ事件と株価

翌日は暴落

日経平均株価は場中に下げる

テロ事件の翌日は、場中に株価が暴落しました。その結果、チャートは上図の通り大きな陰線になりました。

9・11テロ事件の翌日の日経平均株価の始値は10,140.42円で、やや安く(前日比152.53円安)始まりました。そしてその後、日経平均株価は下げ幅を広げ、始値から530.32円下げた9610.10円で引けました。場中に5.52%下げた事になります。

前日比では682.85円安、6.63%の下げです。

テロ事件はネガティブサプライズで株価下落要因

テロ事件は明確なネガティブサプライズであり、短期的には株価下落要因です。

もし戦争・紛争に発展すれば、テロが起こった国の経済に悪影響が出ます。それは日本経済に波及するかもしれません。

このように、世界の治安悪化が警戒された結果、米国のテロ事件によって日経平均株価は大きく下落しました。

事件後の日経平均株価

乱高下し、回復

テロ事件後、株価は乱高下した後に回復しました。

日経平均株価暴落の翌々日の2001年9月14日に、前日比395.8円高(+4.12%)になりました。その後2001年10月11日には、日経平均株価は10347.01円を付け、テロ事件前(2001年9月11日終値)を上回りました。

テロ事件のファンダメンタルズへの影響は少ない

結果的に、911テロの株価への影響は軽微に終わりました。

一般的に、大震災を始めとする大規模な自然災害や、破滅的な経済危機と比較して、テロ事件は局所的な事件です。そのため、経済・ファンダメンタルズへの影響の規模が小さいと言えます。結果として、テロ事件の長期的な株価への影響は軽微である傾向があります。

各種資料

911テロ事件の様子

事件の背景はwikipediaが詳しく、写真資料はNAVERまとめに掲載があります。

911テロ事件前後の米ドル/円為替

テロ事件の米国経済への影響が懸念され、米ドルは売られ、為替はドル安・円高となりました。事件前は1ドル121円でしたが、その後9月20日には116円をつけるまで円高が進行しました。9月20日以降は、影響は限定的との見方が広がり、米ドルは買い戻される事になりました。

911テロ事件の米国政策への影響

テロ事件前、世界経済は2000年のドットコムバブル(インターネットバブル)が崩壊した影響で、苦しい状況でした。当時の米大統領のジョージ・W・ブッシュ(共和党)の人気も低迷していました。

ところが911テロ事件が起こり、状況が一変します。テロは米国人の正義感を煽り、ブッシュ大統領の支持率が急回復します。その後米国は2001年10月7日にはアフガニスタン侵攻を開始、2003年3月20日にはイラク侵攻を始めました。

軍事産業が盛んな米国企業は、これらの侵略戦争により潤いました。加熱した投資マネーは住宅価格を上昇させ、サブプライム危機の原因として知られる米不動産バブル(2006年中盤頃ピーク)を形成しました。

BNPパリバ・ショック(2007年)前後の日経平均株価チャート

2007年8月9日、BNPパリバ傘下のミューチュアル・ファンドが投資家からの解約を凍結すると発表しました。これにより、米住宅バブル崩壊で値崩れしつつあったサブプライムローン関連の証券化商品が危機的状況であると世界中に知れ渡りました。そして信用不安が台頭、有事の円買いが起こり、円高が進行しました。この騒動はBNPパリバ・ショックと呼ばれています。

パリバショック ifinance

その結果、輸出企業の業績悪化が予想され、日本株は急激に売られました。特に8月17日は場中に円高が進行し、日経平均株価は前日比874.82円安(5.417%安)となりました。パリバ・ショック直前の8月9日高値17274.33円と比べれば、日経平均株価は2,000円以上の暴落となりました。

チャートの元データは株価データ倉庫から取得

この後もサブプライムローン危機は悪化しました。証券化商品の値崩れにより2008年にはリーマン・ブラザーズが破綻し、リーマン・ショックとして知られる世界的な金融危機を招きました。

リーマン・ショック(2008年)前後の日経平均株価チャート なぜ暴落したか?どう暴落したか?

東芝(6502.jp) 米原発事業の損失が5,000億円との報道を受け大幅安

米原発事業の損失が5,000億円との報道を受け、東芝(6502.jp)の株価が26.49%安まで売り込まれる暴落局面を記録しました。終値は15.98%安で引けています。

チャート

下図は報道を受けた2017年1月19日のチャートです。


画像:東芝 Yahoo!ファイナンス 2017/1/19

東芝は報道を否定

東芝は、「当社から公表したものではない」とプレスリリースを出し、火消しを試みています。

本日の日本経済新聞において、「東芝、損失5000億円超も」との報道や、NHKにおいて「事業売却や保有資産の売却などで3000億円規模の資金を捻出する計画をまとめた」との報道がありましたが、当社から公表したものではありません。

当社原子力事業に関する一部報道について

アルビス(7475.jp) 自社株買い終了により前日比10.73%安の暴落

アルビス(7475.jp)が、2017年1月16日の株式取得を最後に、「取締役会の決議に基づく自己株式の取得」を終了しました。

自己株式の取得状況および取得終了に関するお知らせ(アルビス)

このプレスリリースを受け、翌日2017年1月17日のアルビスの株価は暴落し前日比10.73%安で引けるまで売られました。下図は1月17日の株価チャートです。


画像:アルビス(株) Yahoo!ファイナンス 2017/1/18

今まで一本調子に高値更新していた反動が出ています。

トランプ・ショック(2016年)前後の日経平均株価チャート 暴落後の暴騰とその要因とは?

2016年11月9日、米大統領選の開票が進み、共和党ドナルド・トランプ氏は劣勢予想を覆して歴史的勝利を収めました。その結果、保護貿易の進行による世界景気停滞が連想されたため、日経平均株価は前日比919.84円安の16,251.54円で引け、大暴落となりました。

ところがその後、トランプ氏による減税・規制緩和政策の導入予定の発表とともに世界の株価は反騰し、売り手の損切り・買い戻しを巻き込み大きく上昇しました。

日経平均株価チャート

日足チャート

下図は、米大統領でトランプ氏が次期大統領に決まった2016年11月9日前後の日経平均株価日足チャートです。日経平均株価は、トランプ氏の当選で大暴落した後、大きく上昇を続けました。


横軸:年/月/日 縦軸:日経平均株価

元データは株価データ倉庫から取得しました。

開票前

開票前は、大統領選で一騎打ちとなっていた民主党ヒラリー・クリントン氏の優勢が伝えられていました。

株式市場は過激発言をするトランプ氏よりも、無難で安定した政策が期待できるヒラリー氏の当選を望んでいました。開票直前はヒラリー氏の優勢が伝わり、世界各国で株が買い戻されていました。

開票直後 11月9日

開票後、2016年11月9日にトランプ氏が次期米大統領に決まりました。

ヒラリー氏の優勢が事前に伝えられていたため、トランプ氏の当選はネガティブ・サプライズとなりました。保護貿易の進行による世界景気停滞や、世界が不安定になる事が懸念され、世界の株価は下落しました。日経平均株価も前日比919.84円安(5.36%安)の16,251.54円で引け、大暴落となりました。

また、有事の円買いから日本円が買われ、為替はドル安・円高が進行しました。この円高は日本の株安に拍車をかけました。

その後

その後、トランプ氏により減税・規制緩和策の導入予定が発表されました。企業利益の向上が連想され、世界の株価は反騰しました。「トランプならばリスクオフ」の公式はここで崩れ、逆転しました。

この反騰は売り手の損切り・買い戻しを巻き込み、株価は大きく上昇しました。そして日経平均株価は12月21日には、19,592.90円をつけました。

この上昇相場は多くの投資家を困惑させました。米国ではジョージ・ソロス氏が10億ドル近くの損失を出したと報道されています。

著名投資家ソロス氏、トランプ相場で10億ドルの損失(ロイター)

参考:5分足チャート

話は開票日に戻ります。下図は11月9日当日の日経平均株価5分足チャートです。サイト「気になるチャート」に保存されていたものを取得しました。大統領の結果判明のタイミングで、大きく株価が乱高下し暴落した事が分かります。

引用:トランプ・ショックで全面安。日経平均、919円安の16,251円 。(気になるチャート