因数分解(高校数学)のポイント

式を積(かけ算)の形に表す事を、「因数分解する」と言います。高校数学の因数分解では、多項式を積の形に変形します。

多項式の因数分解を行う際のポイントは

  • 類似する項をまとめる
  • 公式を利用する

の2点のみです。詳細をまとめます。

類似する項をまとめる

類似する項をまとめると、因数分解をしやすくなります。いくつかの例を上げて説明します。

 

共通因数でまとめる

共通因数が見つかれば、それでまとめます。

ax^2y+bxy^2=(ax+by)xy

↑共通因数 xy が見つかったため、それでまとめました。因数分解できました。

 

似た項をまとめる

似た項があればまとめてみます。共通因数を見つけやすくなります。

3ab+2b+3ac+2c \\ =2b+2c+3ab+3ac \\ =2(b+c)+3a(b+c) \\ = (2+3a)(b+c)

↑係数が2で文字1つの項と、係数が3で文字2つの項がそれぞれ似ています。これらをまとめてみます。すると共通因数 b+c が見つかるようになります。

 

特定の文字に注目する

項がたくさんある場合は、特定の文字に注目し、並べ替えます。次数の低い文字に注目して並べてみると、見通しが良くなる場合が多いです。

a^{2}c+ab+abc+b^{2}+a^2+b^{2}c \\ =(a^2+ab+b^2)c+(a^2+ab+b^2)\\ =(a^2+ab+b^2)(c+1)

↑6つの項が無秩序に並んでいます。a,b は次数が2です。c は次数が1です。c の方が次数が低いため、この文字に注目し、並べ替えてみます。すると a^2+ab+b^2 という共通因数が見えてきます。これでくくり、因数分解完了です。

 

 

公式を利用する

因数分解の公式に合致している式は、公式に従って因数分解してしまうと手早く計算できます。

 

二次式の因数分解公式①

下記の公式は重要です。「2乗の差の形になっていれば、因数分解が出来る」事を示しています。

a^2-b^2=(a-b)(a+b)

2乗の差の形にはいろいろあります。慣れてなければ見えにくいものもあります。例えば x^4-1 です。これは一見すると2乗の差の形ではありません。ですが、「2乗の差の形」として認識できると、次の要領で因数分解ができます。

x^4-1 \\ =(x^2)^2-1^2 \\ =(x^2-1)(x^2+1) \\ =(x-1)(x+1)(x^2+1)

 

二次式の因数分解公式②

他にも公式があります。ただし必ずしも公式がうまく適用できるとは限りません。ある程度練習問題を解いておけば、なんとなく解けるようになってくるはずです。

a^2 \pm 2ab+b^2 = (a \pm b)^2

x^2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)

acx^2+(ad+bc)x+bd=(ax+b)(cx+d)

次数2の因数分解をするために、たすきがけと呼ばれるテクニックもあります。詳しくは【数と式】たすきがけのやり方についてを参照できます。

 

三次式の因数分解公式

三次式の公式です。三次式を見た時、適用できるかどうかを確認するのも良いです。

a^3 \pm b^3 = (a \pm b)(a^2 \mp ab + b^2)

a^3 \pm 3a^{2}b + 3ab^2 \pm b^3 = (a \pm b)^3

a^3+b^3+c^3-3abc=(a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)

 

公式を利用できるように変形する

次の問題は、公式が使えるように変形する必要があります。

x^4+4 \\ =x^4+4x^2+4-4x^2 \\ = (x^2+2)^2-(2x)^2 \\ = (x^2-2x+2)(x^2+2x+2)

x^4+4 のような、とても2乗の匂いがする式は、「2乗の差の形」に変形する事を試みます。

 

いろいろな技を組み合わせてから公式を利用する

複合問題です。今まで見てきた技を組み合わせて解いていきます。

x^2+3xy+5y+2y^2+2+3x \\ =x^2+(3y+3)x +(2y^2+5y+2) \\ =x^2+(3y+3)x+(2y+1)(y+2) \\ =(x+y+2)(x+2y+1)

↑いろいろな項がある問題です。まずはひとつの文字(今回は x )に注目し、並べ替えます。y の2次式の部分を積の形にしておいてから、 x の2次式のとして考え、二次式の因数分解公式やたすきがけを利用し、因数分解をしていきます。

 

因数定理の利用

x\alpha を代入すると、式の値が0になる場合、 その式は x-\alpha を因数に持ちます。この因数定理を使えば、因数分解が楽になります。

x^3-31x+30 \\ =(x-1)(x^2+x-30) \\ =(x-1)(x-5)(x+6)

x=1 を代入すると式の値は0になります。このことから x-1 が因数にある事が分かります。まずはこれで因数分解し、出てきた x^2+x-30 を更に因数分解し、解答を作ります。

 

余談

因数分解はどこで役に立つか?

因数分解は、微分積分の単元で増減表を書く際や、高次方程式の履修の際に役立ちます。大学入試に限らず「共通因子を探す」という姿勢は、社会に出てからも「発生した問題の要因を探る際」等に重要です。

 

どうしてこの記事を書いたか?

先日インストールしたWordPressプラグイン「Jetpack」に、beautiful Mathというものが含まれていました。その結果、何か数式を打ち込みたくなりました。そうして思いついたのが因数分解です。

 

 


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