景気ウォッチャー調査(2019年5月)


景気状況・見通し把握のために、内閣府が2019年6月10日(月)にリリースした景気ウォッチャー調査(2019年5月)の結果を確認しました。

以下の画像の出典:景気ウォッチャー調査 令和元年5月調査結果(内閣府)

景気の先行き判断DI(季節調整値)

景気の先行き判断DIは45.6となり、前月差は−2.8と下落しました。家計動向、企業動向共に下落し、全体的に景気に対する不安が増す結果となりました。中でも製造業は前月差-4.1と大きく下落しました。

景気判断理由の概要

ゴールデンウィークの10連休での客の動きは良かった一方で、その反動も出てきているようです。米中貿易摩擦によって、中国向けの出荷は減少傾向が続いています。消費税増税前の駆け込み需要が出る事は、期待して良さそうです。

サンバイオ・ショック前後のサンバイオ(4592.jp)株価チャート


サンバイオ(4592.jp)は2019年1月29日(火)17:25発表のプレスリリースで、再生細胞医薬品の臨床試験において「主要評価項目を達成できなかった」と発表しました。この発表を受けた多くの投資家が、新薬によるサンバイオの業績拡大期待が持てなくなったと考えたため、翌日以降、サンバイオ株の売り注文が殺到しました。その一方で買い注文はほとんど無かったため、連日ストップ安で売買がほとんど成り立たない(売りたい人が売れない)状態が続いていました。

また、新薬開発の難しさが意識された事で、他の創薬ベンチャー株も連想売りを浴び、総崩れとなりました。この騒動は、サンバイオ・ショックと呼ばれています。

なお、サンバイオの買い注文が売り注文を上回り始め、板が寄ったのは週明け、2月5日(火)になってからでした。

サンバイオの株価チャート

画像:サンバイオ(株) Yahoo!ファイナンス 2019年2月5日

1月30日(水)から2月4日(月)にかけては、売り注文が圧倒的に多く、ストップ安の水準でわずかに売買が成立した程度でした。2月5日(火)※1 になってようやく、買い注文が出てきて本格的な売買が始まり、大商いとなりました。

※1 東証に限らなければ、PTS市場において、2月4日(月)に本格的な売買が開始されています。

サンバイオ株の時系列

出典:サンバイオ(株) Yahoo!ファイナンス 2019年2月5日

プレスリリース発表前の1月29日、終値で11,710円だった株価は、板が寄った2月5日の始値2,440円まで下落しました。およそ5分の1に相当する-79.2%の水準まで叩き売られたわけです。

なお、出来高は、1月30日から2月4日にかけては買い注文がほとんどなかったため、文字通り「桁違いの少なさ」でした。

その後のサンバイオの株価推移

ストップ安で下がり続けたサンバイオの株価はその後も暫く回復せず、3,000円付近を前後しました。

東日本大震災(2011年)前後の東京電力(9501.jp)株価チャート


2011年3月11日(金)に発生した東北地方太平洋沖地震が引き起こした津波によって、東京電力の福島第一原子力発電所がメルトダウンし、広範囲にわたる放射能汚染が引き起こされました。巨額損失が予想されたため、東京電力の株価は暴落しました。当時の東京電力の株価チャートを投稿します。

東京電力の株の3月11日(金)終値は2,121円でしたが、翌営業日から連続ストップ安の暴落が始まりました。14日(月)、15日(火)、16日(水)はストップ安に張り付き、胴体の無いローソク足が3つ並びました。その後、3月17日(木)に大商いを伴い一旦下げ止まりました。この後、一旦は反発しますが、再び下がりました。そして、4月6日(水)には安値292円をつけました。

東日本大震災が起こる以前、電力株(特に東京電力株)はディフェンシブ株の代表だと言われていました。ところが、このように東京電力の株価暴落が起こり、「絶対に安全な株の銘柄は無い」という教訓を市場参加者に残しました。

トヨタショック(2008年11月)前後のトヨタ自動車(7203.jp)株価チャート


2008年の金融危機(リーマン・ショック)の中、11月6日(木)にトヨタ自動車(7203.jp)が業績予想の下方修正を発表しました。その内容は、2009年3月期の営業利益の予想数値が1兆円減るというものでした。自動車は裾野が広い産業のため、トヨタ自動車の業績悪化は多くの会社の業績や雇用に影響が出る事が予想されました。そのため、多くの銘柄の株が連想売りを浴びる事になりました。この騒動は、トヨタショックと呼ばれています。

トヨタ自動車の株価チャート

トヨタショック前後のトヨタ自動車(7203.jp)の株価チャートを作成しました。

11月6日(木)に3,810円だったトヨタ自動車の株価は、翌日11月7日(金)に3,460円で引けました。前日比−9.18%という、比較的大きめの下落でした。また、翌日以降も下落トレンドが継続した事が、チャートから読み取れます。

発端となったプレスリリース

参考資料として、トヨタショックの発端となった「業績予想の修正のプレスリリース」のキャプチャを掲載します。リリースの全文はトヨタ自動車のIRサイトで閲覧可能です。1兆円の下方修正はなかなかお目にかかれない、貴重な資料です。

業績予想の修正に関するお知らせ トヨタ自動車(2008年11月6日)

上海ショック(2007年)前後の米ドル/円 為替チャート


利上げの噂が流れた事で、2007年2月27日に上海株式市場が前日比-8.84%の大暴落を起こしました。この暴落は世界同時株安を招きました。これらの騒動は上海ショックと呼ばれています。

上海ショックでは世界のリスク資産が、安全資産と言われる日本円に流れたため、急激な円高が起こりました。この円高の程度・動向を知るために作成した、当時の米ドル/円為替チャートを投稿します。

上海株の暴落が起こった2月27日、一時的に120.75円を付けていた米ドル/円為替は117.49円を付けるまで円買いが集まりました。1日で3円以上の円高が進行した事になります。更に、3月5日には115.15円まで付けています。つまり、上海株の暴落前と比べて5円以上の円高水準になりました。

このように、為替相場は短期間に急激に動く事がありますので、海外資産を運用するには細心の注意を払わなければなりません。

米国の職業ランキング(2018年)


労働市場は国の文化や生活を映し出すため、職業の動向を知ることはその国の理解に重要です。そこで、CareerCast.comによって作成・公開されていた米国の職業のランキングを確認します。このランキングは、220種類の職業を収入や将来性、労働環境やストレスによって評価したもので、2018年の動向です。

上位の10職業

順位職業備考
1遺伝カウンセラー(Genetic Counselor)遺伝疾患の発症や発症のリスクの医学的影響、心理学的影響および家族への影響を理解し、それに適応していくことを助ける職業。
2数学者(Mathematician)
3大学教授(University Professor)
4作業療法士(Occupational Therapist)医療従事者。リハビリテーション職の1つ。医師の指示の下に、「作業療法」を行うことを業とする者。
5統計学者(Statistician)
6医療サービスマネージャー(Medical Services Manager)
7データサイエンティスト(Data Scientist)
8情報セキュリティアナリスト(Information Security Analyst)
9作戦研究アナリスト(Operations Research Analyst)
10保険数理士(Actuary)

上位には専門性の高い職業が並びました。STEM(Science、Technology, Engineering and Mathematics)系の職業が上位に来るトレンドは継続しています。また、最近ではヘルスケア関連の職業が急速に順位を伸ばしています。

下位の10職業

順位職業備考
220タクシー運転手(Taxi Driver)ライドシェアアプリの台頭によるタクシー需要減少のため
219きこり(Logger)
218新聞記者(Newspaper Reporter)
217小売販売員(Retail Salesperson)
216入隊軍人(Enlisted Military Personnel)
215刑務官、矯正官、看守(Corrections Officer)
214DJ(Disc Jockey)
213アナウンサー(Broadcaster)
212広告営業職員(Advertising Sales Person)
211有害生物防除職員(Pest Control Worker)

下位の職業はまちまちですが、環境の変化によって需要が減りつつある職業が多そうです。例えばライドシェアアプリの台頭により、タクシー需要は減っています。また、SNS浸透等の影響で、報道関係の職業の状況は良くありません。

景気ウォッチャー調査(2019年4月)


景気状況・見通し把握のために、内閣府が2019年5月14日(火)にリリースした景気ウォッチャー調査(2019年4月)の結果を確認しました。

以下の画像の出典:景気ウォッチャー調査 平成31年4 月調査結果(内閣府)

景気の先行き判断DI(季節調整値)

景気の先行き判断DIは48.4となり、前月差は−0.2と下落しました。下落の要因として目立ったのは、サービス関連(−1.8)、製造業(−1.1)、雇用関連(−2.5)でした。なお、雇用については、米中の貿易摩擦等により景気の先行きが不透明で、採用抑制の兆しが出てきています。

景気判断理由の概要

新元号に関連した商戦や、ゴールデンウィークが10連休となった事により、消費活動は活発でした。一方で景気の先行きについては、製造業において受注量や内示が急にストップしている等、景気悪化の兆候が出ています。