湾岸戦争(1991年)前後の米ドル/円 為替チャート


湾岸戦争(1991年)前後の米ドル/円為替チャートを作成しました。

湾岸戦争は、1991年1月17日のイラクへの空爆から始まり、2月28日に終わった戦争です。空爆開始時には、有事の円買いからドル安・円高が進行しました。ドル安の傾向は暫く続きましたが、戦争が収束するにつれてトレンドが反転し、ドルが買い戻されました。

イラクへの空爆が開始された1991年1月17日は有事の円買いが起こり、大幅な円高・ドル安が進行しました。前日の1月16日に1ドル136.85円であった為替相場は、翌日17日に136円を割り135円を割り134円を割り133円を割り、132.89円で終わりました。空爆開始時の為替への影響は大きく、チャートでもこの日の値動きの荒さを確認できます。

その後も円高は進み、1991年2月11日には、1ドル127.29円をつけるに到りました。ところが2月11日以降はトレンドが変わり、円安基調になりました。湾岸戦争も収束に向かっていました。そして湾岸戦争が終わる2月28日には、1ドル132.95円までドルが買い戻され、円安が進みました。

Brexit(2016年)前後の米ドル/円為替チャート 円高はどう進行したか?


2016/6/23(木)に実施された英国の国民投票により、英国のEU離脱(Brexit)が決まりました。

これにより欧州延いては世界の経済の混乱と停滞が予想され、世界各国の株価が下落しました。有事の円買いから日本円に買いが入り、米ドルに対しても大きく円高が進行しました。

Brexit前後の米ドル/円為替チャートを投稿します。

Brexit前後の米ドル/円為替チャート

チャート

下図がBrexit前後の為替チャートです。

brexit2016-usdjpy

データは株価データ倉庫から取得しました。

Brexit前

Brexit前週の6月13日から6月17日は、Brexitによる世界経済の悪化を懸念する投資家が多く、円高が進行しました。

Brexit直前の6月20日から6月23日にかけては、ブックメーカー(賭け業者)の倍率等の情報から、EU残留の可能性が高いという予想が主流になってきました。これを受けてBrexitのリスクが一時的に後退し、買い戻しの円安が進行しました。

Brexitの確定直後

2016/6/24(金)に国民投票の結果が明らかになり、Brexitが確定しました。

投資マネーは有事の円買いから日本円を買いました。結果として急激な円高が進行し、為替は乱高下しました。この日、米ドル/円は、始値106.345、高値106.797、安値97.424、終値102.246となっています。高値から安値まで、9.373円も動いた事になります。

為替を説明するのに欠かせない参考資料として、この日の各国株価動向についても触れておきます。Brexitの確定直前では、多くの投資家はEU残留を予想していました。そのため、EU離脱は特大のネガティブサプライズとなり、世界各国の株は大きく売られました。この日、1日で世界の株式時価総額は約3.3兆ドル(330兆円強)消失しました。

Brexitその後

その後7月8日までは円高基調が続きますが、7月8日(金)米国雇用統計の結果が非常に良かった事が相場の流れを変えました。

7月8日の雇用統計にて非農業部門雇用者数が前月比28.7万人増(予想18.0万人増)と発表され、非常に良い指標となった事で米ドルが買い戻されました。そして7月11日(月)以降はドル高・円安が進行します。

参考:米雇用統計 2016年7月8日の結果と解説(外為どっとコム)

Brexitの為替動向から何を学ぶか?

サプライズは為替を大きく動かします。そしてこの急激な円高は海外資産を大きく目減りさせ、かつ、日本の輸出企業の利益を削ぎ落とす事で、日本株の株安を招きます。

資産運用をする場合、相場の急激な変調に対しても対応できるよう、資産配分に余裕を持たせたいものです。