分散投資の効果と、資産運用での利用について

分散投資の効果と、資産運用での利用について

以前、記事「無リスク資産組入れで、ポートフォリオの資産の成長性が高まる理由について」を書きました。記事では、対数最適化の理論を使いました。そして「無リスク資産の組み入れは、暴落時の元本確保となる事を通して、ポートフォリオの成長性を高める」という結論になりました。

このように、資産を分散し保有する事は、資産の成長に有効です。以下、記事では、分散投資の効果や具体的手法について考えます。

分散投資では、リスクとリターンの大きさを調整できる

次の画像は、2資産の保有比率別のリスク・リターンです。2ファンドのリスク・リターン・相関係数が分かったと仮定しています。

2資産ポートフォリオのリスク・リターンダイアグラム

グラフは横軸がリスク(%)、縦軸がリターン(%)です。グラフは、2資産ポートフォリオのリスク・リターンダイアグラムと呼ばれています。

分散投資では、保有する2資産の比率を変更するだけで、バラエティに富むリスク・リターンの組み合わせを得られます。

※この画像生成に用いたExcelツールも公開しておきます。

2資産ポートフォリオのrisk-returnと相関係数.xlsx

 

ハイリスク・ローリターンでも分散投資の視点で投資すべきモノもある

この例では、ファンドAの(リスク, リターン)は(15%, 6%)で、ファンドBは(20%, 3%)、相関係数はー0.2に設定しました。ファンドBは、ファンドAと比べて、ハイリスク・ローリターンです。単体で見た時、リスク・リターンの観点でファンドBへの投資には意味がありません。

ところが実は、上記画像の通り、ファンドAのみの投資ではなく、ファンドBを20%程組み入れたポートフォリオが、シャープレシオの値を最大化します。

このように値動きの異なる資産を組み合わせる事は、資産成長に有効です。ある資産が毀損してしまった際でも、もし分散投資として影響が少ない資産を組み入れていれば、リバランスを通してその後の成長を享受できます。

ちなみに投資家は、リスク・リターンダイアグラム上にて、シャープレシオが最大となった点と、無リスク資産の点を結ぶ直線上の、成長性が最も高い点を含む任意の点への投資が可能です。

 

分散投資のいくつかの視点

効率的市場仮説から導かれる理論上、過度な分散投資はリターンを減らします。とはいえ、実際の運用では分散投資の方が無難です。そして何より、複数の投資対象を調べ考えるため、おもしろいです。分散投資のいくつかの視点を挙げていきます。

  • アセットクラス分散・・・株式・債券・不動産 国内・先進国・新興国 等の組み合わせ
  • 地域分散・通貨分散
  • 業種分散・銘柄分散(特にディフェンシブ銘柄の組み入れ)

以上のような視点で、分散投資を考える事ができます。

※Bloombergのスマホアプリにsummary機能があります。この機能を使い、上記の分散具合を円グラフで確認する事が出来ます。

Bloombergアプリ:ポートフォリオsummary画面

 

考えるのが面倒くさくなった場合

分散投資について考えるのが面倒くさくなる事もあります。その際は、バランスファンドを利用した資産運用に移ります。おすすめは、「eMAXISバランス(8資産均等型)」です。このファンドは、8つのアセットクラスに均等投資します。

eMAXISバランス(8資産均等型) リンク確認:2015/7/21

このファンドと無リスク資産の組み合わせで、長期的に柔軟かつ効果的な運用が期待できます。

アセットクラスのバランスの良さ以外にも、バランスファンドならではのメリットがあります。個人投資家の自前アセット・アロケーションでは、リバランスコスト(課税含む)を加味する必要が出てきます。このバランスファンドを利用すれば、リバランスコストはマザーファンド部分で薄まることもあり、割安になります。

このように、バランスファンドを利用した運用は有効です。少なくとも、そこらの素人FPによる非効率な後追い型「推奨アセット・アロケーション」(※暴落後に債券シフトし、暴騰後に株式シフトする特徴があります)を参考にした運用と比べ、良い成績になると考えられます。

 

 

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