為替のリスクプレミアム

リスク資産は上手く保有すれば、資産形成に有効です。リスク資産は「リスクプレミアム」と呼ばれる、値動きの対価を得やすい状態になっています。為替も例外ではなく、リスクプレミアムが存在します。

例を挙げます。まず、単純のために、円ドルで金利差なし、日米の経済成長等は同程度、貿易収支は±0だとします。そして為替の変動によって、1ドル140円が70円になり、140円に戻ってきたとします。(やや極端な想定です。)

この時、円の価値は2倍(+100%)になった後、半減(−50%)し、元の140円に戻りました。相乗平均が0で元に戻ったものの、+100%と-50%を比べれば、増加率がプラスの値を取ります。そのため、ドルと無リスク資産とを組み合わせ、リバランスをしていた場合は、為替の値動きで利益を享受する事ができます。

このように、リスク資産の相加平均、すなわちリターンの期待値は、多くの場合にプラスになります。一般的に、リスク資産にはリスクプレミアムが付きます。

ただし、上記の例の前提は、やや極端です。まず、普通は金利差があります。とは言え、金利差は有利・不利に繋がりません。長期的には、下記の式が成り立つと言われています。

円金利 − 他通貨の金利 = 他通貨の変動期待値(相乗平均)

つまり、高金利通貨は金利で増えます。一方で低金利通貨は希少性が増す事で、通貨高により価値が増します。長い目で見れば、どちらの通貨を保有してもトータルでは変わりません。

結果として、低金利でも高金利でも、いずれの外貨もリバランスを通して為替差益をもたらします。このように、資産形成において海外資産の保有は有効です。これは分散投資の視点だけではなく、リバランスを通した為替リスクプレミアムの享受の視点からも、そう考える事ができます。

ただし、現実問題として為替の動きは複雑です。為替変動要因として、貿易収支や経済成長の格差、金利差の変化、大多数の為替参加者の相場観等が挙げられます。これは、値動き(リスク)によるリスクプレミアムよりも大きな値となる事があります。為替が予想と反対に行った場合、投資家は損失を計上する事になってしまいます。この点には、注意が必要です。

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