【温故知新】古い書物が際立たせる「将来も通じる汎用性の高い思想」を学べ

【温故知新】古い書物が際立たせる「将来も通じる汎用性の高い思想」を学べ

温故知新(おんこちしん)は、論語の一節です。古い本を読んでいて、急にこの言葉の深い意味を理解しました。この故事成語を紹介し、関連する考えをまとめます。

温故知新

白文:
子曰、温故而知新、可以為師矣

書き下し文:
子曰く、故(ふる)きを温(あたた)めて、新しきを知る、以って師と為るべし。

口語訳:
孔子は言いました。古いものに再び焦点を当てる事で、将来に活かすべき新しい事を知る。それができる人が師というものなのですよ。

※温は「たずねて」と読ますのが一般的ですが、普通に「温めて」と読むという人々もいます。私は後者に賛同します。このため、上記の書き下し文を紹介させて頂きました。

 

古い書物を読む価値

例えば、古い本を読むと、「現在の考えと違う箇所」と、「今でも同じ箇所」が現れます。技術系の本ですと特に、時代によって違う箇所が際立ちます。

今でも同じ箇所は、今後も同じ可能性が高く、汎用性が高い記述です。一方で、今と違う箇所からは、「今はこうだ」というものも実は流動的で、将来は違ってくる可能性が高い事を読み取れます。

古い書物を読めば、このような過程を通して、現在の考えの何が大切で、何が変わりゆくものなのかを知る事ができます。自身の持つ知識の、時間の経過に対する感応度を測り、その概念の「汎用性」や「壊れにくさ」を知る事ができるわけです。

 

ビル・ゲイツとナポレオン

古きに学んだ例として、ビル・ゲイツ(1955〜)が挙げられます。マイクロソフト社の創始者の1人で、世界一の億万長者に登り詰めた辣腕プログラマー兼経営者です。

ビル・ゲイツはナポレオン(1769〜1821)の研究家としても知られ、ナポレオンに関する書物はほとんど読破したと伝えられています。

BASICを書いたビル・ゲイツは、大企業パーテックとのBASIC販売権の裁判で勝利し、Excelで既存の表計算ソフト(Visicalc・ロータス1-2-3)を駆逐し、Windowsで世界制覇をしています。これらの覇業は少なからず、古きの軍人・政治家であるナポレオンの手法と思想を取り入れている事が伺えます。

 

参考文献・関連図書

この記事を書くにあたり、参考にした文献・図書・webサイトを以下にまとめます。


論語 現代に生きる中国の知恵

「論語」の記述と、その読みや解釈について、詳しく解説している書籍です。貝塚茂樹(京都大学・大学院卒 京都大学名誉教授)著。昭和39年に第1刷発行。

温故知新の「温」を温めると読んでいる点等を、参考にさせて頂きました。


ハッカーと画家

プログラミングに興味を持つ者向けに書かれたエッセイ集で、人の人生に影響を与え得るレベルの良書です。第3章「口に出来ないこと」において、「流行」と「本当に良い事」との見分け方が記載されています。


知識ゼロからのイノベーション入門

世界を変えた5人の「大企業創始者」の物語です。第1章にマイクロソフトのビル・ゲイツの取り組みが、概ね時系列にまとめられ、掲載されています。


ハンバーガーとコークで世界を征服した男

ビル・ゲイツについて記述されたwebページです。ビル・ゲイツの過激な振る舞いや、ナポレオン研究についての記述があります。

リンク最終確認:2015/5/3


人工頭脳時代―頭脳労働の革命が始まっている (1963年) (ブルーバックス)

コンピューターについての書籍です。菊池誠(東大物理卒)著。昭和38年に第1刷発行。昔のテクノロジーについての書物を読むことで、今と変わらぬ思想と、変遷してゆく思想とが分離され、より深い物事の理解が可能になります。

私はこの本を読んでいる時に、温故知新の意味に気付きました。


記事は以上です。

 

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