人的資本(human capital)がアセット・アロケーションに与える影響について

人的資本(human capital)がアセット・アロケーションに与える影響について

投資家は金融資産の増加を目論みますが、人的資本にも気を遣う必要があります。人的資本とアセット・アロケーションに関係する事柄をまとめ、所感を投稿します。

人的資本とは?

資産運用における人的資本は、投資家が将来的に得ると期待される「給料」の、現在割引価値です。投資家にとって適切なアセット・アロケーションは、この人的資本から影響を受けます。

通常は、人的資本は投資家が歳を重ねるに従い減少し、逆に金融資産は加齢とともに、定年等で仕事を止めるまで増えていきます。

 

人的資本の変化がアセット・アロケーションに与える影響

社会人としての経験を積むに従い、人的資本は「技能」「知識」「判断力」の研鑽を通して増加する事があります。この人的資本の変化は、投資家としてのアセット・アロケーションに影響を与えます。

  • 安定的な収入は、高リスクなアセットクラスを多く含む事を許します。
  • 労働の柔軟性(どこでも稼げる≒失業のリスク減)も同様に、高リスクなアセット・アロケーションへのシフトを許します。
  • 人的資本と金融市場との正の相関がある場合(例えば証券会社職員は、不況時に減給や失業をして給料を得にくくなります)は、アセット・アロケーションに金融資産を多く含むのは難しいです。

以上のように、人的資本とアセットアロケーションとは関係しています。

 

人的資本に関するリスク

人的資本が、想定していたよりも悪い方向に変化する事もあります。その場合に対しての備えは必要です。

  • 病気・怪我等に起因する失業等により、想定していた給与収入を得られない事があります。このリスクは保険によりヘッジする事ができます。
  • 想定していたよりも老後に長生きすれば、金融資産を使い尽くしてしまうリスクがあります。このリスクは、年金基金などの利用でコントロールする必要があります。

 

所感

記事を書いてみて、投資家は金融資産だけではなく、人的資本にも注意をしなければならないと分かりました。投資家の視点で、人的資本を増やす努力をするのも悪くないと思います。

具体的には、

  • 「技能」「知識」「判断力」を増やすこと
  • 「病気」「怪我」をしないように健康に気を遣うこと
  • 給与が減るような悪いことをしないこと

等の視点を持ち、尽力したいと考えました。

 

参考サイト・関連項目紹介

この記事を作成するにあたり、参照した記事と、関連した項目(人的資本の定義)についての考察を追記的に紹介します。


元記事について

この記事は、下記のサイト(英語)の記事を抜粋・翻訳し、私の意見・考えを加えて投稿しています。サイトFinancial Educationには、興味深く、かつ読みやすい程度に短い記事が多いです。是非元記事もご参照ください。

Strategic Asset Allocation Concerns for Individual Investors (Financial Education) ※リンク切れ

2015/12/18 追記: 残念ながら、サイトFinancial Education は閉鎖されました。

 


「人的資本」の定義について

資産運用においては、人的資本という用語は、「将来的に得られる給与の現在価格」と、キャッシュ・フローに注目して定義しており、年月とともに減るものだとされています。当記事は、この意味で人的資本という単語を使っています。

一方で、雇用者側から見た資本の1つとしての人的資本は、富の生産性に注目した、知識・技能の評価であり、経験とともに増加するものだとされています。

どちらも理解できますが、この2つの「人的資本」はやや矛盾している異なる概念にも見えます。後者についてを説明した記事へのリンクを貼りますので、こちらも参考としてご参照いただけます。

ヒューマン・キャピタル(wikipedia)

リンク最終確認:2015/5/19

関連記事

タグ: , ,

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。